Column10|
カンジダ症をご存知ですか?
2011.06.12
梅雨時になると
おりものやかゆみで
来院する患者さんが
増えてきます。
その多くは膣カンジダ症です。
カンジダ菌はもともと腟内に少数常在しているカビの一種(真菌)で、通常は病原性が弱いのですが、疲労、病気などでからだの抵抗力が低下した時、妊娠中、抗生剤服用時、また高温多湿の環境下(パンスト、ジーンズ着用時など)で病原性が発現します。
典型的な症状としては、白いクリーム状でカッテージチーズ様、酒かす様の粒々が混ざったおりものが増え、外陰部が赤くはれて、かゆく(あるいは痛がゆく)なります。ビデによる腟内洗浄や外陰部の石鹸洗浄は症状を悪化させます。また性行為によって女性から男性に感染しますが、お風呂で感染することはありません。
治療は抗真菌剤の腟座薬・クリームを使用します。ステロイド軟膏は外陰部の炎症症状が強い場合に短期的に使用しますが、漫然と使用すると増悪するので注意が必要です。
難治性のもの、再発を繰り返すものでは他の原因菌の検索や糖尿病の検査も必要です。 市販の薬剤で治ることもありますが、症状が改善しない場合は医療機関への受診をお勧めします。