Column21妊娠中・授乳期のワクチン接種について

1)ワクチンにはどんな種類があるの?

ワクチンには生ワクチンと不活化ワクチンがあります。生ワクチンは突然変異を起こし、病原性が大幅に減弱した微生物から作成されたもので、ポリオ・麻疹(はしか)・風疹・ムンプス(おたふくかぜ)・水痘(水ぼうそう)・BCGなどがあります。一方、不活化ワクチンは微生物を殺し生体内で増殖できない状態にしたもので、インフルエンザ・日本脳炎・百日咳・破傷風・ジフテリア・肝炎などがあります。

2)妊娠中にインフルエンザワクチンを勧められたが大丈夫?

妊娠中は生ワクチン(麻疹・風疹・ムンプス・水痘・ポリオ)の接種はできませんが、不活化ワクチンは接種のメリットが副作用などのデメリットを上回る場合は接種可能です。これを有益性投与といいます。特にインフルエンザワクチンは有益性が高く、妊娠中の接種が推奨されています。

3)妊娠する前にワクチン接種を受けたいのですが避妊は必要ですか?

生ワクチン接種後は一定の避妊期間が必要です。
風疹・水痘  →2か月
麻疹・ムンプス→4週間

ただしいずれの生ワクチンでも胎児へのリスクは確認されていませんので、もし妊娠に気づかずに生ワクチンを投与しても妊娠継続は可能です。

4)今妊娠中ですが、上の子供にワクチン接種をしてもいいですか?

接種可能です。

5)妊娠中ですが夫が海外勤務になり一緒にいくことになりましたが感染症が心配です。

トラベラーズワクチンで一般的なものは、黄熱・肝炎・破傷風・狂犬病・日本脳炎ワクチンで、いずれも妊娠中は有益性投与です。感染性疾患の多い国に渡航する場合は、専門機関(トラベルクリニック)で予防相談を行うことをお勧めします。

6)授乳中ですが風疹ワクチン接種を受けてもいいですか?

授乳中の生ワクチン・不活化ワクチン接種はいずれも母乳の安全性に影響を与えないので接種可能です。特に風疹・麻疹・水痘は妊婦が発症すると重症化し、胎児への影響も大きいので妊娠前の予防が重要で、授乳期は接種のいい機会です。前回の妊娠中に風疹HI抗体価が16倍以下の場合は出産後早期にワクチン接種をお勧めします。

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