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コラム

Column5|
妊娠中も風邪薬は飲めるの?

妊娠中の服薬、休薬については
産婦人科専門医に
ご相談することをお勧めします。

一般に「妊娠+薬=奇形児」というイメージがありますが実際には先天異常の原因として、薬剤が占める割合はわずかです。異常をおこすことが明らかな薬は限られており(サリドマイド、ワーファリン、アルコールなど)、妊娠中も安全に使用できる薬は多いのです。むしろかぜによる高熱や咳は流早産を予防するためにも治療すべきです。特に妊娠中のインフルエンザに対しては抗ウイルス剤(タミフル)を服用して重症化を避けることが産婦人科学会で推奨されています。

妊娠中の服薬についてのポイントは、
1.必要量を短期間、できるだけ単剤(1種類)で服用。
2.妊娠4週4日以前に服用した薬は催奇形性という意味では胎児に影響しない(all or noneの法則)。
3.妊娠4週5日~7週6日は胎児への影響が大きいので十分な配慮が必要。
4.妊娠3か月~4カ月は胎児への影響は少ない。
5.妊娠5カ月以降は胎児奇形への影響はない。
6.男性に投与された薬は胎児には影響しない(チガソンなど例外的な薬もあります)、などです。

また妊娠以前から服用していた薬を妊娠後すぐに中止すると症状が悪化し、胎児に悪影響を及ぼす場合があるので(喘息、てんかんなど)注意が必要です。
妊娠中の服薬、休薬については産婦人科専門医にご相談することをお勧めします。詳細な情報を希望される方は国立成育医療センターのホームページに「妊娠と薬情報センター事業」のサイトがありますのでご利用下さい。