Column9|
乳がん検診をうけていますか?(3)
マンモグラフィとエコー、
どっちがいいの?
乳がんの検査法にはマンモグラフィ(MMG)と超音波検査(エコー)があります。 どちらも長所短所がありますが、精度管理がしやすいこと、乳がん死亡率減少効果が証明されていることから集団検診にはMMGが採用されています。
MMGは、まだしこりになっていない早期がんの特徴的な症状である石灰化像(白い点の集まりとしてレントゲンに映ります)の発見に優れていますが、乳腺組織が豊富な若い女性では乳房全体が白っぽく映るので石灰化像が判読困難になり診断率が下がります。
一方、エコー検査は乳腺組織が豊富な場合に有利ですが、石灰化像がエコーでは映らないので、しこりがない早期がんの検出には不向きです。したがって乳腺の厚みによって年代ごとに検診方法を変えるのが合理的です。
30代はエコーを優先し、必要ならばMMGも施行。40~50代は乳がん年齢なのでMMGを優先し、エコーも併用。60代は乳腺が委縮し、脂肪に変わるためMMGだけでも十分です。検診頻度は2年に1度ですが、血縁に乳がん罹患者がいる場合や乳がん年齢の方は毎年受診してもよいと思います。