Column16|
過活動膀胱症候群をご存知ですか?
最近、尿が近い、
夜中に何度もトイレに行き
睡眠不足気味、
仕事中に急に
尿がしたくなって困る、
などの症状がありませんか?
それらは過活動膀胱症候群の可能性があります。 過活動膀胱症候群(以下OAB)とは、「尿意切迫を必須とし、通常、頻尿、夜間頻尿を伴う症状症候群」と定義される疾患で、尿失禁を伴う場合もあります。
有病率は40歳以上の日本女性の約15%と推測されます。 加齢にともない骨盤底筋が弱ってくることが主な原因とされますが、原因不明のものも多いです。水分の取りすぎや排尿習慣が頻尿の原因になっていることもあり、1日の排尿状況を記録し(排尿日記)、生活指導を行うこと、また骨盤底筋を鍛える骨盤底筋体操が有効です。
改善しない場合は、抗コリン剤やB3アドレナリン受容体作動薬が処方されます。 抗コリン剤には口渇感、便秘などの副作用もありますが、薬剤にはいくつかの種類があり、個々の症状に適した薬剤を選択することができます。 また骨盤臓器脱がある場合は手術によって、尿症状の改善が期待できます。
OABは放置しても生命にかかわる病気ではありませんが、生活の質を著しく阻害します。 羞恥心から誰にも相談できずに一人悩む女性が多く、女性が受診しやすい医療機関の設置が望まれ、女性専門外来が全国に増えつつあります。
当院は女性泌尿器科を専門とする婦人科クリニックで、骨盤臓器脱治療を中心に排尿にかかわる様々なトラブルのご相談に対応いたします。