TOPへ

便秘

便秘とは

便秘の症状には個人差があり、その原因や症状も様々です。便秘症は、本来でるべき便が十分に出ない状態、出にくい状態(排便困難感)、便が出切らない状態(残便感)など排便におけるトラブルが長期に続く状態です。
この状態が6ヶ月以上続き、最近3ヶ月間はその状態が続いていることを慢性便秘症と言います。

便秘の種類

薬剤便秘

胃腸疾患でなくても、何らかの疾患の治療における副作用で起こる便秘です。
便秘の副作用が起こる薬剤は、鎮痛薬・鉄剤・降圧剤・抗精神病薬・利尿剤・抗アレルギー剤などです。

薬剤耐性便秘

蠕動亢進便秘薬を長い期間使うことで量が増えて、徐々に効果が薄れて便秘になります。
便秘薬は、以下の2つの作用を区別して処方します。

1.緩下剤

便を柔らかくする下剤です。

2.蠕動亢進薬剤

腸内の蠕動運動を促進させる下剤です。

ダイエット便秘

便は、食材・腸内細菌の死骸・腸管粘膜の老廃物の要素から生成されます。
このため、過度にダイエットを行うと食材自体が減り、腸内細菌叢が崩れ、代謝も崩れて便秘となります。

過敏性腸症候群:IBS

器質的な異常が認められないにも関わらず、便通異常が起こる難病指定されている疾患を過敏性腸症候群と言います。
過度の緊張やストレスによって腸の蠕動運動が正常に機能しないため、便通が途絶えてしまいます。

閉塞性便秘

潰瘍などで物理的に閉塞し便秘となる状態を、閉塞性便秘と言います。
骨盤周囲でレントゲン検査を行い、内科・婦人科超音波検査・大腸内視鏡検査などを行って確定診断します。

生活習慣と便秘

栄養バランスの偏りや運動不足、肥満、睡眠時間の乱れなどが関与して便秘になります。
過度のストレスや疲労も便秘を引き起こすため、生活習慣とリラックスできる環境が非常に大切です。

生理前の便秘

女性に多くみられるのが、生理前の便秘です。生理周期に伴って起こる月経前症候群の症状のうち、便秘も含まれます。黄体ホルモンが関与することで生理前の便秘が起こります。
生理前の便秘にお悩みの方は意外と多く、市販薬で対処する人もいますが、月経前症候群と同様に生理前の便通異常にお悩みの方は、まずは受診してご相談ください。

便秘がサインになる病気

便秘がちの方は、いつもの便秘と軽視しがちですが、実は何らかの疾患が潜んでいることがあります。病気が原因の便秘は、早めの受診で特定できます。

早めの受診が必要な症状とは

  • 激しい腹痛
  • 血便
  • 下痢
  • 貧血
  • 吐き気
  • 発熱
  • 便が黒色
  • 食欲不振
  • 体重減少
  • 急にお腹が出てきた
  • 便秘が急激に悪化した
  • 何をしても便秘が治らない など

1つでも当てはまる場合は、一度受診してください。

便秘から疑われる病気

  • 大腸がん
  • 直腸がん
  • 子宮筋腫
  • 卵巣嚢腫

便秘が引き起こす
お尻のトラブル「痔」

便秘によって引き起こるトラブルとして代表的なのが「痔」です。痔は、内耳核・裂肛・痔ろうと3種類あり、それぞれ原因と症状、治療方法が異なります。 肛門のトラブルにお悩みがある方は、なるべく早めに専門医を受診してください。

女性は男性に比べ、
便秘の訴えが約2倍ある?

女性は男性に比べ、 便秘の訴えが約2倍ある?女性は、男性に比べて便秘に悩まれている方が約2倍とも言われています。
特に、妊娠中や出産後などは便秘になりやすいとされています。

妊娠中の便秘の改善方法

食事で改善する方法

妊娠中の便秘は、食事内容を改善することで腸内環境を整えることができます。特に、腸内の善玉菌を増やすことが大切です。そのためにも、善玉菌を多く含む食品のほか、善玉菌の餌になるオリゴ糖を多く含む食品、水溶性食物繊維・不溶性食物繊維を含む食品の摂取がお勧めです。

運動で改善する方法

運動を適度に行うことで腸内の蠕動運動を促進できます。便秘解消によって妊娠経過を順調に過ごすことができます。
当院では、妊娠中でもできる運動をお伝えしております。ご希望の方はお気軽にご相談ください。

薬で改善する方法

食事習慣の改善や運動習慣の改善を行っても便秘が解消されない場合は、薬で改善する方法があります。妊娠中は、つわりなどで食事が偏ったり、運動を控えることもあるため、便秘になることもあります。
この場合は、妊娠中でも服用可能な薬剤や漢方薬を処方致します。