PECVIC ORGAN PROLAPSE AND URINARY INCONTINENCE
骨盤臓器脱と尿失禁について
骨盤臓器脱とは?
出産を経験した女性が中高年になって骨盤底の筋肉や靭帯がゆるみ、膀胱・子宮・直腸が下がってくる病気が骨盤臓器脱です。
子宮が下がってくる不快感とともに尿失禁などの排尿異常をともなうことが多く、進行すると日常生活に支障をきたすようになります。
指導、治療、手術全般にわたりご相談ください
羞恥心から誰にも相談できず、またせっかく病院を受診しても専門家がいなかったため適切な治療を受けられない患者さんが数多くいると推測されます。
当院長は、骨盤臓器脱・排尿障害の診断・治療を専門としております。骨盤底筋体操指導、保存的治療、手術治療全般にわたりご相談ください。
手術については他施設をご紹介いたします。
- 腟のあたりに異物感がある
- 午後になるとおなかの中身が下がってきたような感じがして気持ちが悪い
- 入浴中に腟のあたりにピンポン玉のようなものを触れる
- 咳をしただけで尿が漏れる
- 残尿感があってすっきりしない
- トイレが近く間に合わないと尿が漏れてしまうことがある
EXERCISES FOR PECVIC ORGAN PROLAPSE
骨盤底筋体操
骨盤底筋体操の指導を行っています
軽症の骨盤臓器脱には、骨盤底筋を鍛える体操が有効です。この体操で脱が治るということはないのですが、脱の進行がくい止められ、脱に関連する痛みが緩和されたり、尿失禁の改善が期待できます。
当院では、受診した患者を対象にDVDの貸出を行っていますので、お気軽にスタッフまでお申し付けください。
TREATMENT FOR PECVIC ORGAN PROLAPSE
骨盤臓器脱の治療
- 軽症の場合には・・・
- 女性ホルモンを処方し、骨盤底筋体操の指導をします。
- 進行した症例には・・・
- 腟の中にリング状の装具を入れて下垂した臓器を持ち上げる「ペッサリー治療」を施術します。 「ペッサリー治療」以外には「フェミクッション」による治療もお勧めしておりますが、根治的には手術療法しかありません。
骨盤底筋体操の手術療法
骨盤臓器脱の手術療法にはいくつかあり、病態に応じて最適な手術方法を選択します。
従来より行われている手術法で、膣から子宮を摘出し、緩んだ膣壁を縫い縮めます。
メッシュと呼ばれる網目状の膜を膣と膀胱の間、また膣と直腸の間に埋め込み、傷んだ筋肉や靭帯を補強する方法です。原則的に子宮はとらないで温存します。再発率が少ないとされます。
合併症の多い方、高齢の方に対して行う手術で、膣の入口を縫い縮め閉鎖します。
手術の負担は少ないですが、再発率が高く術後の尿失禁が起こりやすいとされます。
子宮を摘出後、膣断端部をメッシュで仙骨前面に固定する方法で、欧米では骨盤臓器脱の標準的手術法になっています。
最近では腹腔鏡を使用する腹腔鏡下仙骨膣固定術(LSC)が開発され、わが国でも一部の施設で行われるようになりました。